春をみつけたよ ヒメオドリコソウとホトケノザ

能登川博物館

2020年04月26日 12:00

日当たりのいい空き地や公園、お庭などのいたる場所にピンクの花を咲かせている草を見かけると思います

下の写真のような植物ではないですか? 「ヒメオドリコソウ」 ヨーロッパ原産のシソ科の帰化植物です

身近な場所に普通に見られるので、とくに今、外出の際目にすることがとくに多い花だと思います









またほとんど同じ場所にそっくりな花も見かけることもよくあると思います

こちらは在来のシソ科「ホトケノザ」という植物です







同じような環境を好むようで、混ざって生えていることもあります

2つともシソ科です、花もよく似ていますが軸をそっと触ってみてください

角張っていると思います、 キランソウ属などの例外を除くとシソ科は軸の断面が四角形ですね



ただ昨日、道端に生えていたホトケノザはこんな感じでした↓







ピンクの点々が見えているけれど、花が咲いてはいない

まだつぼみかな?と思ってよく見ると・・・







基部の子房(のちに果実・種子になる場所)が入っている場所が成長を始めています

これはどういうことか、つぼみのまま花の中で雄しべの花粉が雌しべについて受粉が終了したということです

これを閉鎖花といいます

ホトケノザは普通に虫に受粉してもらって結実する花と、花弁を開かず自家受粉によって結実する花と

二種類の花を作ることができます、虫の少なくなる時期には閉鎖花の方が多くなってきます



あなたが見かけたピンクの花は、なんという種類の花でしょう?

大量に生えているので、ぜひ手に取って観察してみてください



地域学芸員  阿部 美和



関連記事